フェムケアとは?デリケートゾーンをいたわる毎日のケアのこと

フェムケアとは、女性のデリケートゾーンや、女性特有の体の変化をやさしくいたわるためのセルフケア全般を指す言葉です(=英語の「Feminine(女性の)」と「Care(ケア)」を組み合わせた言葉のこと)。

特別な人だけがやることではありません。
顔やからだをスキンケアするのと同じように、デリケートな部分もいたわってあげる。
ただそれだけのことなんですよね。

30代・40代になると、産後やホルモンの変化にともなって、乾燥・ムレ・においの感じ方が少しずつ変わってくる方もいます。
これは多くの人に起きる自然な変化なので、「自分だけおかしいのかな」と不安になる必要はありません。

毎日のケアとしては、デリケートゾーン用のソープ・ウォッシュ のように肌にやさしい専用アイテムを取り入れる方法もあります。
まずは気負わず、できるところから始めてみてくださいね。

なぜフェムケアが必要とされているの?体のしくみを知っておこう

「そもそも、なぜ専用のケアが必要なの?」と思う方もいるかもしれません。
ここでは、その理由を体のしくみから見ていきます。

デリケートゾーンはとても繊細な場所だから

デリケートゾーンの皮膚は、顔よりも薄くて刺激に弱い部分です。

下着や生理用品でおおわれている時間が長く、汗や経血でムレやすいのも特徴。
だからこそ、ゴシゴシ洗うのではなく、やさしくいたわるケアが向いています。

腟には「自分を清潔に保つ力」がそなわっているから

腟の中には自浄作用(=腟が自分自身をきれいな状態に保とうとするはたらきのこと)があります。

常在菌(=もともと体にすんでいる菌のこと)のひとつである乳酸菌が、腟内をゆるやかな酸性に保ち、外からの雑菌が増えにくい環境をつくっています。

このバランスがあるからこそ、腟の内部は洗う必要がありません。
良かれと思って中まで洗ってしまうと、かえって本来のバランスがゆらいでしまうことがあるんです。

ライフステージで体が変化するから

エストロゲン(=女性ホルモンの一種)の分泌は、産後や年齢を重ねるなかで変化します。

その影響で、乾燥しやすくなったり、うるおいが減ったと感じたりする方もいます。
体の変化にあわせてケアを見直すという発想が、フェムケアの土台にあります。

誰にも相談しにくい悩みだから

デリケートゾーンの悩みは、家族や友人にもなかなか話しにくいもの。

だからこそ、正しい知識を自分で持っておくことが、安心につながります。
フェムケアは、その第一歩とも言えます。

今日からできるフェムケアの始め方

ここからは、初心者の方が今日から取り入れやすい基本のケアを紹介します。
手順はとてもシンプルです。

基本の手順(洗い方・保湿)

  • お湯またはぬるま湯で流すのが基本。
    熱すぎるお湯は必要なうるおいまで奪ってしまいます
  • 洗うのは外側(外陰部)だけ。
    腟の内部は洗わないのが原則です
  • 洗浄料を使うなら、肌の性質に近い低刺激のものを、よく泡立てて手のひらでやさしく。
    1日1回で十分です
  • 洗ったあとは、清潔なタオルでこすらず押さえるように水気をとります
  • 乾燥が気になる方は、専用の保湿アイテムでうるおいを与えるのもおすすめ

うるおいを守るケアには、デリケートゾーン用の保湿ジェル・クリーム のようなアイテムを取り入れる方法もあります。
肌の乾燥を防ぎ、健やかな状態を保つ習慣として続けてみてください。

やってはいけないNGケア

良かれと思ってやりがちな、避けたいケアもまとめておきます。

  • ナイロンタオルやスポンジでゴシゴシこする
  • 全身用のボディソープで強く洗う
  • 1日に何度も洗う(洗いすぎは乾燥やムレの一因になります)
  • 腟の内部まで洗う

とくに「においが気になるから」と強く洗いすぎるのは逆効果になりやすいところ。
においとの上手な付き合い方は、デリケートゾーンのにおいケアについての記事 でもくわしく紹介しています。

セルフケアで変えられないこと(正直にお伝えします)

ここは、あえて正直にお伝えしたい大切なパートです。
フェムケアには「セルフケアでできること」と「できないこと」の線引きがあります。

セルフケアでできることは、清潔をやさしく保つ習慣、乾燥を防いでうるおいを守ること、下着やアイテムを見直して快適さを整えること。
日々のコンディションを整える土台づくりです。

一方で、セルフケアだけでは変えられないこともあります。
たとえば、すでに定着してしまった色素沈着(=摩擦や刺激のあとに色味が残った状態のこと)を自分で元の色に戻すのは難しいものです。
また、強いかゆみ・痛み・出血、いつもと違うおりものといった症状は、ケア用品でどうにかするものではありません。

フェムケアは、あくまで毎日を心地よく過ごすための習慣です。
「使えば必ずこうなる」と過度に期待するのではなく、できることとできないことを知っておく。
それが、遠回りせず自分の体と付き合うコツです。

受診の目安(婦人科・泌尿器科)

「病院に行くほどではない気がする」と感じる方も多いですが、次のようなサインがあるときは、我慢せず相談するのがおすすめです。

  • 強いかゆみや痛みが数日以上続いている
  • いつもと違うおりもの、色・量・においの変化、不正出血がある
  • セルフケアを続けても不快感が長引いている
  • 尿もれやムレで、日常生活に支障を感じている

相談先としては、デリケートゾーンやおりものの悩みは婦人科、尿もれの悩みは泌尿器科が目安になります。

デリケートな悩みほど「こんなことで受診していいのかな」とためらいがちですが、こうした相談は日常的に寄せられているものです。
相談してもいいことなんだ、と気楽に考えて大丈夫ですよ。

よくある質問

フェムケアは何歳から始めればいいですか?

年齢の決まりはありません。
デリケートゾーンの清潔ケアは、思春期以降のどの年代でも取り入れられます。

産後やホルモンの変化を感じ始めた30代・40代の方はもちろん、「なんとなく気になり始めた」タイミングが始めどきです。
気づいたときから、無理のない範囲で始めてみてくださいね。

専用ソープは普通のボディソープと何が違うのですか?

大きな違いは、肌への刺激の少なさと、デリケートゾーンの性質に合わせた設計にあります。

全身用のソープは洗浄力が強めのものも多く、繊細な部分には刺激になることがあります。
専用アイテムは、必要なうるおいを守りながらやさしく洗える点が特徴です。

毎日やらないと意味がないですか?

いいえ、そんなことはありません。
フェムケアは「続けること」よりも「無理なく生活に取り入れること」が大切です。

洗いすぎはかえって負担になるので、洗浄は1日1回で十分。
保湿は乾燥が気になるときだけでも構いません。
自分のペースで大丈夫です。

フェムケアでにおいは気にならなくなりますか?

においは、その日の体調や常在菌のバランス、汗やムレによって感じ方が変わるものです。

やさしく洗って清潔を保ち、乾燥を防ぐ習慣を続けることで、気になりにくい状態を保ちやすくなる方もいます。
ただし、強いにおいやいつもと違うおりものが続く場合は、セルフケアだけで抱えこまず婦人科に相談してみてください。

妊娠中でもフェムケアはできますか?

基本的な外陰部の清潔ケアや保湿は、妊娠中でも取り入れている方が多いケアです。

ただし体調には個人差があり、肌が敏感になる時期でもあります。
刺激を感じるときや不安があるときは、自己判断せず主治医に相談すると安心です。

まとめ

フェムケアとは、デリケートゾーンや女性特有の体の変化をやさしくいたわる、毎日のセルフケアのことです。

大切なのは、腟本来のバランスをこわさないように「やさしく洗い、乾燥を防いでうるおいを守る」こと。
そして、セルフケアでできることと、医療機関に頼るべきことの線引きを知っておくことです。

気になる悩みがあるときは、ひとりで抱えこまず受診も選択肢に入れてくださいね。
まずは知ることから、あなたのペースで一歩ずつ始めていきましょう。
自分に合ったアイテムを探したい方は、FemLife(フェムライフ)のトップページ からのぞいてみてください。

※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

参考