
「フェムケアって最近よく聞くけれど、何から始めればいいの?」「とりあえずドラッグストアで探してみたけれど、種類が多くて選べない」。
そんなふうに、マツモトキヨシのような身近なお店の棚の前で立ち止まった経験はありませんか。
デリケートゾーンの悩みは、人に聞きにくいからこそ、ひとりで抱えこまなくて大丈夫です。
この記事では、フェムケアを始めるときに知っておきたい基本と、アイテムを選ぶときの考え方、やさしい洗い方の工夫を、できるだけ正確にお伝えします。
むずかしく考えず、今日できそうなところから読んでみてくださいね。
専用のソープ、保湿のためのジェルやオイル、外出先で使えるシートなど、種類はさまざまです。
ただ、「どれを選べばいいか」よりも先に知っておきたいのが、デリケートゾーンはとても繊細な部分だということ。
顔やボディと同じ感覚でゴシゴシ洗ったり、強い洗浄力のもので念入りに洗ったりする必要はありません。
「たくさんケアする」より「やさしく、ほどよく」が、この部分のケアの基本になります。
まずは力を抜いて、できることから始めていきましょう。
ちなみに、かゆみ・におい・おりものの変化などが気になっている場合は、セルフケアだけで様子を見ずに、気になる症状があれば婦人科に相談するのが安心です。
理由は記事の後半でお伝えしますね。
そもそも、なぜフェムケアが意識されるようになってきたのでしょうか。
女性の体は、女性ホルモンの変動と切り離せない関係にあります。
卵巣から分泌される女性ホルモンには、エストロゲン(=卵胞ホルモンのこと)とプロゲステロン(=黄体ホルモンのこと)の2つがあります。
厚生労働省の研究班が関わる情報発信によると、エストロゲンは妊娠の準備をするホルモンで、肌ツヤをよくする、血管をしなやかに保つ、骨密度を保つなど、さまざまな働きをしているとされています。
エストロゲンやプロゲステロンの分泌量は、月経周期によって変動するほか、一生の間でも大きく変動します。
厚生労働省の研究班が関わる情報発信では、妊娠するとエストロゲンやプロゲステロンは大きく増加し、出産を経て授乳の期間には急激に減少する、とされています。
また、40代になるとエストロゲンが減少し始め、閉経前後の数年間はホルモンバランスが変動する、とも説明されています。
変化そのものは、女性の体に自然に起こりうること。
恥ずかしいことでも、あなたのせいでもありません。
ここからは、毎日のなかで取り入れやすいケアの工夫を見ていきます。
結果を保証するものではなく、あくまで「こういう方法がありますよ」という一例として読んでくださいね。
① ぬるま湯か、デリケートゾーン用の洗浄料を手に取る
② よく泡立てる
③ 指の腹で、ヒダの部分までやさしく洗う
④ ゴシゴシこすらず、しっかりすすぐ
ポイントは「こすりすぎない」こと。
ボディ用のタオルで強くこすったり、1日に何度も念入りに洗ったりする必要はありません。
顔やボディをお手入れしたあとに保湿をするように、デリケートゾーンにも保湿という選択肢があります。
専用の保湿アイテムを使う方もいますし、まずは洗い方を見直すところから始める方もいます。
・強くこすって洗う
・1日に何度も洗いすぎる
・体の変化を「汚い」などと否定的にとらえて、必要以上に気にしすぎる
デリケートゾーンのケアは、自分の体をいたわる時間です。
責めるためのものではありません。
ここからは、FemLifeで取り扱っているアイテムを紹介します。
いずれも毎日のお手入れに使うもので、症状を治したり、体の状態を変えたりするものではありません。
毎日のデリケートゾーンをやさしく洗いたい方や、全身をやさしい使用感で洗いたい方に向けた弱酸性の泡ソープです。
デリケートゾーンを毎日の入浴でやさしく洗い、清潔に保ちたい方のためのウォッシュジェルです。
デリケートゾーンをやさしく洗いたい方に向けた、無香料タイプのフェムゾーン用ソープです。
このほかのアイテムは、ソープ・ウォッシュの一覧にまとめています。
肌に合わないと感じたときは使用をやめ、気になる症状が続く場合は医療機関に相談してください。
ここは、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
毎日のケアでできることと、ケアだけではどうにもならないことは、はっきり分けて考えるのが大切なんですよね。
たとえば、かゆみ・におい・おりものの変化・出血・痛みといった症状は、ケア用品で清潔にしていれば必ずおさまる、というものではありません。
こうした症状の裏に、体のなかの変化や、医療機関での対応が必要な状態が隠れていることもあるからです。
フェムケアのアイテムは、化粧品や雑貨であって、お薬ではありません。
「洗えば治る」「保湿すれば解決する」と考えるのではなく、気になる症状が続くときは医療の出番だと知っておくこと。
これが、自分の体を守ることにつながります。
尿もれについても同じです。
日本泌尿器科学会の一般向け解説によると、お腹に力が入ったときに尿が漏れる「腹圧性尿失禁」は、女性の尿失禁のなかで最も多く、尿道括約筋を含む骨盤底の筋肉がゆるむために起こり、加齢や出産を契機に出現することがあるとされています。
セルフケアで向き合える部分と、相談したほうがよい部分がある。
その線引きを知っておくと、安心して過ごせます。
「病院に行くほどではない気がする」。
そう感じて、受診をためらう方は少なくありません。
でも、次のような場合は、医療機関への相談を考えてみてください。
・かゆみ・におい・おりものの変化が続いたり、くり返したりするとき
・出血や痛みがあるとき
・尿もれがあるとき
・妊娠中の方、産後まもない方、持病がある方、治療中の方で、気になる症状があるとき
日本泌尿器科学会は、尿もれについて、恥ずかしがったり年齢のせいとあきらめたりせずに泌尿器科専門医に相談するよう伝えています。
また、厚生労働省の研究班が関わる情報発信でも、気になる症状があれば、ためらわずに産婦人科で相談することがすすめられています。
妊娠中の方や産後まもない方で症状があるときは、次の健診を待たずに、かかりつけの医療機関へ連絡してくださいね。
ここに当てはまらなくても、気になる症状や不安があれば相談して大丈夫です。
「こんなことで行っていいのかな」と思うようなことでも、相談していいんです。
デリケートゾーンの悩みは、専門家にとっては日常的に向き合っているテーマですから、どうか気負わずに。
年齢で「ここから」と決まっているわけではありません。
デリケートゾーンの悩みや関心を感じたタイミングが、始めどきです。
産後の方、40代・50代の方など、体の変化を感じやすい時期に意識し始める方もいます。
必ず使わなければいけない、というものではありません。
デリケートゾーン用の洗浄料を使う方もいれば、ぬるま湯でやさしく洗う方もいます。
大切なのは、こすりすぎず、やさしく洗うことです。
自分に合った方法を選んでくださいね。
セルフケアで必ずおさまるとは言い切れません。
かゆみ・におい・おりものの変化が続くときは、体のなかの変化が関係していることもあります。
気になる症状があるときは、ケアだけで様子を見ず、婦人科に相談するのが安心です。
日本泌尿器科学会によると、軽い腹圧性尿失禁は骨盤底筋訓練で改善が期待できるとされています。
一方で、日本泌尿器科学会は、尿もれがある場合は我慢せず泌尿器科を受診するよう勧めています。
選ぶときは「たくさんケアする」より「やさしく、ほどよく」を意識すること。
そして、セルフケアでできることと、医療に相談したほうがよいことを分けて考えることが大切です。
かゆみ・におい・おりもの・尿もれなど、気になる症状があるときは、ひとりで抱えこまず、医療機関に相談してくださいね。
フェムケアについてもっと知りたい方は、FemLife(フェムライフ)のトップページものぞいてみてください。
※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
参考
・厚生労働省 スマート・ライフ・プロジェクト「女性ホルモンとうまく付き合っていくには?〜増える月経トラブルとその対処法を基礎から知ろう〜」