デリケートゾーンの洗い方、答えは「外側をやさしく」

先に結論からお伝えします。

デリケートゾーンは、外側(外陰部)だけを、ぬるま湯とやさしい泡で洗うのが基本です。
膣(ちつ)の内側は、洗う必要はありません。

「え、内側は洗わなくていいの?」と驚いた方もいるかもしれません。
でも、これはとても自然なこと。
むしろ、洗いすぎている方のほうが多いくらいなんです。

自己流でなんとなく洗ってきた——それは決して恥ずかしいことではありません。
学校でも家庭でも、なかなか教わる機会がない部分ですから。

毎日のケアには、デリケートゾーン専用のソープ・ウォッシュ のように、肌への刺激をおさえた専用アイテムを使う方法もあります。
まずは「やさしく洗う」ことを意識するところから始めてみてくださいね。

なぜ「洗いすぎ」がよくないの?知っておきたい4つの理由

正しい洗い方を知る前に、「なぜやさしく洗うことが大切なのか」を知っておくと、ぐっと納得しやすくなります。

膣には「自浄作用」がそなわっている

膣の内側には、自浄作用(=自分できれいな状態を保とうとするはたらきのこと)があります。

これは、膣内にすんでいる常在菌(=もともと体にすみついている菌のこと)のうち、乳酸菌の仲間が中心となって、膣内を弱酸性に保つことで成り立っています。
この弱酸性の環境が、雑菌の増えにくい状態を保ってくれているんですね。

内側まで洗ってしまうと、この大切な菌まで流れてしまい、本来のバランスがくずれる原因になります。
だから「内側は洗わない」が正解なんです。

皮膚がとても薄くデリケート

デリケートゾーンの皮膚は、体のなかでもとくに薄く、刺激に弱い部分です。
顔と同じか、それ以上に繊細だと考えておくとよいでしょう。

顔をタワシでこすらないのと同じように、この部分もやさしく扱ってあげることが大切です。

こすりすぎ・洗いすぎは乾燥のもと

ゴシゴシこすったり、1日に何度も洗ったりすると、必要なうるおいまで奪われてしまいます。

乾燥すると、かえってかゆみやムレが気になりやすくなることもあるんですよね。

汚れがたまりやすい形をしている

一方で、ひだが入り組んでいるため、汗や皮脂などの汚れがたまりやすい部分でもあります。

だからこそ、「洗わない」ではなく「外側を、やさしく、ていねいに」が大事になります。

今日からできる、正しい洗い方3ステップ

ここが、この記事でいちばん大切なところです。
むずかしいことは何もありません。
今日のお風呂からすぐに始められますよ。

基本の洗い方3ステップ

  1. 手を清潔にして、泡をつくる
    ソープを直接肌につけるのではなく、しっかり泡立ててから使います。
    泡がクッションのようになって、摩擦をおさえてくれます。

  2. 外側を、前から後ろへ、やさしくなでる
    指の腹を使って、外陰部のひだの間を、前(尿道側)から後ろ(肛門側)に向かってなでるように洗います。
    逆向きに洗うと、おしり側の菌が前に移りやすいので、向きは大切なポイントです。

  3. ぬるま湯でしっかりすすぐ
    38度前後のぬるま湯で、洗い残しのないようにすすぎます。
    熱すぎるお湯は乾燥のもとになるので避けましょう。
    洗ったあとは、タオルでこすらず、そっと押さえて水気をとります。

頻度は、1日1回、入浴時だけで十分です。

やってはいけないNGケア

反対に、次のようなケアは避けたほうが安心です。

  • ボディソープやナイロンタオルでゴシゴシ洗う
  • 膣の内側まで指や器具で洗う
  • 1日に何度も洗う
  • 熱いお湯やシャワーを直接強く当てる
  • ゴシゴシ拭いて水気をとる

「よかれと思って」やっていたことが、意外と逆効果だった——というケースは少なくありません。
心当たりがあっても大丈夫。
今日から、やさしいケアに切り替えていきましょう。

外出先やムレが気になるときは、さっと使えるシート・ミストタイプのアイテム を取り入れて、こまめに清潔を保つ方法もあります。

洗い方だけでは変えられないこともあります

ここは、正直にお伝えしておきたい部分です。

デリケートゾーンの悩みには、セルフケアでととのえられることと、洗い方だけではどうにもならないことがあります。
この線引きを知っておくと、必要以上に悩まずにすみます。

洗い方でととのえられること

  • 汗や皮脂による日中のベタつき・ムレ感
  • 洗いすぎ・こすりすぎからくる乾燥
  • 清潔を保つ毎日の習慣づけ

こうした「日々のコンディション」は、やさしい洗い方でずいぶん変わってきます。

洗い方だけでは変えられないこと

  • 黒ずみ:おもに摩擦や乾燥などが関わる色素沈着(=炎症後色素沈着などのこと)で、洗い方によって色そのものが変わるものではありません。
    日々のケアでできるのは、こすらないこと、そしてうるおいを与えて乾燥を防ぐことです。
  • 続くにおいやおりものの変化:体からのサインであることもあり、洗い方では対応できない場合があります。
  • 強いかゆみや痛み:がまんしてケアを続けるより、専門家に相談したほうが安心なサインです。

「洗い方を変えたのに変わらない」と感じたときは、あなたのケアが足りないのではなく、そもそもセルフケアの範囲を超えているのかもしれません。

においが気になるときの考え方については、フェムケアで始めるやさしい清潔ケアの記事 もあわせて読んでみてくださいね。

こんなときは、婦人科に相談を

セルフケアでようすを見ていい範囲と、専門家に診てもらったほうがいい範囲があります。
次のような症状があるときは、婦人科への相談を考えてみてください。

  • かゆみや痛みが強い、または続いている
  • おりものの色・量・においが、いつもと明らかに違う
  • 外陰部に腫れ、しこり、ただれがある
  • 洗い方を見直しても、においや不快感が長く続く

何科に行けばいいか迷ったら、まずは婦人科で大丈夫です。

「こんなことで受診してもいいのかな」とためらう方は多いのですが、デリケートゾーンの悩みは、婦人科にとってごくありふれた相談です。
恥ずかしがる必要はまったくありません。
早めに相談したことで安心できた、という方もたくさんいます。

デリケートゾーンの洗い方に関するよくある質問

専用ソープは毎日使ってもいいですか?

肌に合っていれば、1日1回の使用は問題ないと考えられています。
ただし、洗いすぎは乾燥のもと。
「1日に何度も」ではなく「1日1回、やさしく」を目安にしてみてください。

お湯だけで洗うのはダメですか?

汗をあまりかいていない日など、コンディションによっては、ぬるま湯だけでも十分なこともあります。
ただ、皮脂や汚れがたまりやすい部分なので、気になるときは低刺激のソープを使い分けるのがおすすめです。

産後ですが、洗い方は変えたほうがいい?

基本の考え方は同じで、「外側をやさしく」でOKです。
産後はホルモンの変化などで肌がゆらぎやすい時期でもあるので、いつも以上にこすらず、やさしく洗うことを意識してみてくださいね。
会陰(えいん)に傷や痛みがある場合は、無理に触らず、気になるときは産院に相談しましょう。

洗浄機能付きトイレ(ビデ)で洗ってもいい?

弱い水圧で外側を軽く流す程度なら問題ありませんが、強い水圧を長く当てたり、内側を洗ったりするのは避けましょう。
使いすぎると、必要なうるおいや菌まで流れてしまうことがあります。

まとめ:デリケートゾーンは「洗わない勇気」も大切

最後に、今日の要点を振り返っておきましょう。

  • デリケートゾーンは外側だけを、ぬるま湯とやさしい泡で洗う。
    内側は洗わない
  • 前から後ろへ、こすらず、1日1回が基本。
    洗いすぎ・こすりすぎは乾燥のもと
  • においやかゆみが続くときは、セルフケアの範囲を超えているサイン。
    婦人科に相談を

「ちゃんと洗わなきゃ」と頑張りすぎるより、力を抜いてやさしく——それが、デリケートゾーンとうまく付き合うコツです。

自分の体をていねいにケアする時間は、毎日をすこし心地よくしてくれます。
無理のない範囲で、今日から取り入れてみてくださいね。

フェムケアのアイテムや情報をもっと見てみたい方は、FemLife(フェムライフ)のトップページ ものぞいてみてください。

※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。

参考