
生理が始まると、いつもと違うにおいが気になって、ナプキンを替えるたびにそわそわしてしまう。
職場やお出かけ先で、まわりに気づかれていないか不安になる。
そんな経験は、口に出しにくいぶん、ひとりで抱えがちですよね。
でも、生理中のにおいに悩む方は、実はとてもたくさんいます。
あなただけではありません。
この記事では、生理中ににおいが気になりやすくなるしくみと、今日からできる対策、そしてセルフケアで変えられること・変えられないことの線引きまでを整理しました。
まずは「なぜにおいやすくなるのか」から、一緒に見ていきましょう。
先にお伝えしたいのは、生理中ににおいが気になるのは、体の異常ではなく、多くの人に起こる自然なことだということ。
生理中のにおいは、経血が空気(酸素)や皮膚の常在菌(=ふだんから皮膚にいる菌のこと)にふれることや、ナプキンの中に熱や湿気がこもるムレが重なって、気になりやすくなるといわれています。
出たばかりの経血そのものは、においがそれほど強くありません。
時間がたつほど、そして通気が悪いほど、においを感じやすくなる、という流れなんですね。
だからこそ、対策の基本はとてもシンプルです。
「経血がとどまる時間を短くする」「ムレをやわらげる」。
この2つを意識するだけで、感じ方はずいぶん変わります。
毎日のケアには、生理中のムレに配慮した生理ケア用品 のように、この時期に使いやすいアイテムを取り入れる方法もあります。
具体的な原因と対策は、このあと順番に見ていきますね。
原因はひとつではなく、いくつかが重なっていることがほとんどです。
自分に当てはまるものがあるか、確かめながら読んでみてくださいね。
いちばんの土台になるのが、これです。
経血は出た直後はにおいが強くありませんが、空気や皮膚の常在菌にふれ、時間がたつにつれて変化し、においを感じやすくなっていきます。
つまり、経血が長くとどまるほど、においは気になりやすくなる、ということ。
替えるタイミングそのものが、いちばん効く対策になるわけです。
ナプキンや吸水ケア用品を長時間つけていると、通気が悪くなり、熱と湿気がこもります。
高温多湿は、においを感じやすくする条件がそろった状態。
夏場や、長時間座りっぱなしの日に気になりやすいのは、このムレが関わっています。
肌がふやけて刺激に弱くなり、かぶれにつながることもあるので、通気は「におい」と「肌」の両方にとって大事なポイントなんですよね。
デリケートゾーンには、アポクリン腺(=においのもとになりやすい汗を出す汗腺のこと)が集まっています。
その汗のにおいと経血のにおいが混ざり合うことで、いつもと違うにおいに感じられることがあります。
生理中はただでさえ気になりやすい時期。
汗ばむ季節や運動のあとは、なおさら感じやすくなります。
女性の体と月経のしくみについては、女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班)に、一般向けの解説がまとめられています。
意外と見落とされがちなのが、これ。
においが気になるあまり何度も洗うと、必要なうるおいや常在菌のバランスが乱れ、かえって肌トラブルにつながりやすくなります。
デリケートゾーンには、もともと自浄作用(=体が自分で清潔な状態を保つはたらきのこと)がそなわっています。
ゴシゴシ洗いや洗いすぎは、そのはたらきを妨げてしまうことがあるんです。
「気になるから洗う」が、実は逆効果になっている。
そんなケースも少なくありません。
ここからが本題です。
やることは多くありません。
「とどまる時間を減らす」「ムレをやわらげる」「洗いすぎない」の3つに集約されます。
いちばん効くのが、これ。
経血がとどまる時間を短くするだけで、においの気になりやすさはかなり変わります。
量に合ったものを選ぶと、モレの不安もムレも減らしやすくなります。
洗い方の基本は、"やさしく・洗いすぎない"。
順番はこうです。
回数は1日1回で十分です。
においが気になる日ほど何度も洗いたくなりますが、洗う回数が増えるほど、うるおいと常在菌のバランスは乱れやすくなります。
洗うのは外側の皮膚まで。
内側には自浄作用があるので、石けんで洗う必要はありません。
身体用のボディソープは洗浄力が強いものも多いため、デリケートゾーン専用のソープ・ウォッシュ のように、この部分に合わせて設計されたアイテムを使うと、皮膚を清潔に保ちながら刺激を抑えやすくなります。
外にいる時間は、どうしてもムレやすくなります。
工夫できるのは、次のあたり。
ふき取りシートやミストは、あくまで清潔を保つための一時的なケア。
洗う代わりではなく、外出先での「つなぎ」として使うと便利です。
ムレをやわらげるには、身につけるものの見直しも効いてきます。
締めつけをゆるめるだけでも、熱と湿気のこもり方は変わります。
逆に、においが気になるあまりやってしまいがちなことも挙げておきます。
赤みやかゆみが出ているときは、いったんケアの手を止める。
これがいちばん大切です。
デリケートゾーンのにおい全般のケアについては、デリケートゾーンのにおいとやさしい清潔ケアについての記事 もあわせて読んでみてくださいね。
ここは正直にお伝えします。
セルフケアで減らせるのは、ムレ・経血がとどまる時間・洗いすぎによる肌の乱れです。
ここを整えることで、日々のにおいの気になりやすさをやわらげていけます。
一方で、次のことはセルフケアの範囲ではありません。
化粧品や雑貨は、皮膚を清潔にしたり、うるおいを与えて健やかに保つためのもの。
においを消したり、菌をどうこうすることを目的としたものではありません。
「これを使えばにおいがなくなる」といった説明を見かけたら、その情報自体を一度疑ってみてください。
とくに、魚のような生臭いにおいが続く、かゆみやおりものの変化をともなう、といった場合は、ケアで様子を見るよりも、みてもらったほうが安心です。
次の章で、その目安を整理します。
生理中のにおいの多くは、これまで見てきたセルフケアで気になりにくくしていけます。
ただし、次のような様子があるときは、一度みてもらってください。
行き先の目安は、婦人科です。
においやおりものの変化は、婦人科でよく相談される内容のひとつ。
婦人科でどんなことを相談できるのかは、公益社団法人 日本産科婦人科学会 の一般の方向けの情報や、一般社団法人 日本女性医学学会 の情報も参考になります。
「こんなことで行っていいのかな」と迷う方が本当に多いのですが、そうした相談を受けているのが婦人科です。
「心配ないですよ」と言ってもらえるだけでも、気持ちはずいぶん軽くなります。
いいえ、むしろ逆になりやすいです。
何度も洗ったり強くこすったりすると、必要なうるおいや常在菌のバランスが乱れ、肌トラブルにつながることがあります。
基本は1日1回、ぬるま湯と手のひらでやさしく洗うこと。
においが気になる日ほど、洗う回数を増やさないのがコツです。
経血が空気にふれにくいぶん、ムレやにおいが気になりにくいと感じる方もいます。
ただし、交換のタイミングを守ることが前提です。
合う・合わないは体質や慣れによって違うので、自分が使いやすいものを選んでくださいね。
ふき取りシートやミストのように、外出先で清潔を保ちやすいアイテムがあります。
これらは洗う代わりではなく、あくまで一時的なケア。
トイレでの交換とあわせて、ムレをリセットする「つなぎ」として使うと便利です。
いつもと明らかに違うにおいが続く、色や量が変化している、かゆみをともなう、といった場合は、婦人科で相談するのがおすすめです。
生理中のにおいと、体からのサインとしてのにおいは別のもの。
自己判断で様子を見すぎず、気になるなら相談して大丈夫です。
自分が思っているほど、まわりに強く伝わっていないことも多いものです。
それでも気になるときは、こまめな交換・通気・やさしい洗浄という基本のケアを続けることが、いちばんの安心につながります。
最後に要点を整理します。
誰にも聞けないまま抱えていた悩みでも、しくみが分かれば、やることはずいぶんシンプルになります。
まずは次の生理から、ひとつだけ変えてみてくださいね。
フェムケアのアイテムをそろえたいときは、フェムケアアイテムを扱うFemLife ものぞいてみてください。
※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
参考