フェムケアでマッサージを始める前に。やり方の基本と、受診の目安

「フェムケアでマッサージがいいって聞いたけれど、具体的に何をどうすればいいの?」
そう思って検索したものの、情報が多すぎて迷っていませんか。
デリケートな場所だからこそ、人に聞きにくくて、ひとりでスマホを見ている方も多いと思います。
人に相談しにくいことだからこそ、ひとりで抱えこまなくて大丈夫です。
この記事では、デリケートゾーンまわりのマッサージやケアの基本的な考え方、やるときに気をつけたいこと、そして「セルフケアでできること」と「医療機関に相談したほうがよいこと」の線引きをお伝えします。
自分の体をいたわる時間として、気負わず読み進めてみてくださいね。
この記事の監修者
今回紹介するアイテム一覧
フェムケアのマッサージって、そもそも何をするの?
強くもんだり、ぐいぐい押したりするものではありません。
目的も人それぞれです。
乾燥が気になる方、産後や加齢で体の変化を感じている方、冷えやこわばりが気になる方。
自分の体の状態を知って、いたわる時間として取り入れる。
そんなイメージで大丈夫です。
はじめに知っておいてほしいのは、セルフケアで心地よくできる範囲と、体のサインとして受診を考えたほうがよい範囲があるということ。
かゆみ・におい・おりものの変化・出血・痛みといった症状があるときは、マッサージやケアで様子を見るのではなく、まず原因を確かめることが先になります。
その見分け方も、この記事の後半でお伝えしますね。
先に知っておきたい、デリケートゾーンの体のしくみ
マッサージやケアの話に入る前に、この場所がどんな特徴を持っているのかを知っておくと、ケアの加減がわかりやすくなります。
皮膚が薄くて、刺激を受けやすい場所
だからこそ、ゴシゴシ洗ったり、強くこすったりといった摩擦は、肌の負担になりやすいんですよね。
マッサージをするときも「しっかり刺激する」より「やさしく触れる」を意識したい理由がここにあります。
年齢やライフステージで変化する
女性の体は、思春期・成熟期・妊娠出産期・更年期と、ライフステージによって変化していきます。
こうした変化は、年齢を重ねるなかで起こりうるもの。
自分の体を責める必要はありません。
産後は体が回復していく途中
産後は、出産で体に大きな変化があったあと、少しずつ回復していく時期です。
ただし、産後まもない時期や、痛み・出血などがある場合は、自己判断でケアを始める前に、かかりつけの医療機関に相談してくださいね。
今日からできる、やさしいケアの基本
ここからは、家で取り入れやすいケアの考え方を順番に見ていきます。
回数や強さを競うものではないので、「気持ちいいな」と感じる範囲で、リラックスして行うのがポイントです。
まずは「洗い方」から整える
ケアの土台になるのが、毎日の洗い方です。
① 洗浄料をよく泡立てる
② 泡を乗せるようにして、手でそっと洗う
③ ぬるま湯で、泡をしっかり洗い流す
ナイロンタオルでこすったり、熱いお湯を直接あてたりするのは避けたいところ。
デリケートゾーンは皮膚が薄いので、「こすらない」を合言葉にしてみてください。
うるおいを与えるケア
洗ったあとに、デリケートゾーン用の保湿アイテムでうるおいを与えるケアを取り入れる方法があります。
指のはらを使って、デリケートゾーンのまわりにやさしくなじませていきます。
塗り込むというより、そっと置くような感覚です。
このとき、強くこすらないこと、清潔な手で行うことを意識してみてください。
体のこわばりをゆるめる時間として
骨盤まわりやデリケートゾーン周辺に、やさしく手を添えて、ゆっくり呼吸する。
そんな時間を持つ方もいます。
強い力は必要ありません。
体をいたわり、自分の状態に気づくための時間、くらいに考えておくと気負わずに続けられます。
日本健康教育学会誌には、腹圧性尿失禁のある成人女性を対象に、骨盤底筋へのセルフマッサージを検討した研究が掲載されています。
日本健康教育学会誌に掲載された研究では、腹圧性尿失禁のある成人女性40人が、骨盤底筋へのセルフマッサージを1日1回以上、週5回以上、12週間実施し、自覚的な尿失禁症状の低減に有用である可能性が示されました。
ただしこれは研究段階の報告で、だれにでも同じ結果が出るわけではありません。
やってはいけないNGケア
・強くこする、ぐいぐい押す(皮膚の負担になりやすいです)
・熱いお湯を直接あてる
・爪を立てる、傷つける
・症状があるのに、ケアで様子を見てしまう
力を入れれば効果が上がるわけではありません。
「やさしく」「ほどほどに」が、この場所のケアの基本です。
毎日のケアに取り入れやすいアイテム
ここからは、FemLifeで取り扱っているアイテムを紹介します。
いずれも毎日のお手入れに使うもので、症状を治したり、体の状態を変えたりするものではありません。
フェミニン シフォン ソープ <ローズ&イランイラン>220mL
毎日のデリケートゾーンをやさしく洗いたい方や、全身をやさしい使用感で洗いたい方に向けた弱酸性の泡ソープです。
インティマM デリケートゾーン ウォッシュジェル マリーゴールドの香り 500ml
デリケートゾーンを毎日の入浴でやさしく洗い、清潔に保ちたい方のためのウォッシュジェルです。
フェミニン マッサージミルク <ローズ&イランイラン>125mL
デリケートゾーンやヒップ、下着のしめつけなどで乾燥が気になる部分を、毎日の保湿とマッサージでやさしくケアしたい方に向けたマッサージミルクです。
このほかのアイテムは、ソープ・ウォッシュの一覧にまとめています。
肌に合わないと感じたときは使用をやめ、気になる症状が続く場合は医療機関に相談してください。
セルフケアで変えられないこと
ここは、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
一方で、セルフケアでは変えられないこと、ケアの範囲を超えることもあります。
・かゆみ・痛み・においの変化・おりものの変化・出血などの「症状」。
これらは、体の中で何か起きているサインのことがあります。
マッサージで解決しようとせず、原因を確かめることが先です
・乾燥や不快感が続く、だんだんひどくなる場合。
背景に医療的なケアが必要な状態が隠れていることがあります
セルフケアは「気持ちよく過ごすための習慣」。
症状を治すものではありません。
ここを正直に線引きしておくことが、遠回りのようでいて、いちばん自分の体を守る近道なんですよね。
こんなときは受診を。
医療機関に相談する目安
次のような症状があるときは、セルフケアで様子を見るのではなく、医療機関への相談を考えてください。
・かゆみ・痛み・ヒリヒリ感が続く、または強い
・においやおりものに、いつもと違う変化がある
・不正な出血がある、血尿がある
・尿もれや頻尿で、生活に支障を感じている
血尿については、放置せず早めに専門医を受診することがすすめられています(日本泌尿器科学会の一般向け解説より)。
また頻尿も、原因が思い当たらない場合は泌尿器科を受診することがすすめられています。
デリケートゾーンのかゆみや乾燥、おりものの悩みは婦人科、尿もれや頻尿など排尿の悩みは泌尿器科が相談先の目安になります。
皮膚の症状が気になるときは皮膚科という選択肢もあります。
どこにかかればいいか迷うときは、まず婦人科に相談してみるのもよいと思います。
ここに当てはまらなくても、気になる症状や不安があれば、相談して大丈夫です。
「こんなことで受診していいのかな」と思うようなことこそ、プロに聞いてしまったほうが安心できます。
相談することは、決して大げさなことではありません。
とくに妊娠中の方、産後まもない方、持病があって治療中の方は、セルフケアを始める前に主治医に相談してください。
妊娠中・産後に気になる症状があるときは、次の健診を待たずに、かかりつけの医療機関へ連絡してくださいね。
よくある質問
マッサージはどのくらいの頻度でやればいいですか?
決まった正解はありません。
毎日の入浴後にうるおいを与える、気が向いたときに体をいたわる、といった無理のないペースで大丈夫です。
回数より、こすらず・やさしくを守ることのほうが大切です。
痛みや違和感があるときは中止してください。
産後すぐでもやって大丈夫ですか?
産後の回復には個人差があり、時期によっては控えたほうがよいこともあります。
痛みや出血がある場合はとくに注意が必要です。
始めてよいか迷うときは、自己判断せず、かかりつけの医療機関や主治医に相談してくださいね。
マッサージをすれば尿もれは治りますか?
セルフケアは、症状を治すことを約束するものではありません。
日本健康教育学会誌には、腹圧性尿失禁のある成人女性を対象とした骨盤底筋へのセルフマッサージの研究が掲載されていますが、研究結果をすべての人や異なるケア方法に当てはめることはできません。
尿もれで生活に困っている場合は、泌尿器科や婦人科への相談をおすすめします。
乾燥が気になります。
保湿はしたほうがいいですか?
乾燥が気になる場合、デリケートゾーン用の保湿アイテムでうるおいを与える方法があります。
ただし、かゆみや痛みなどの症状を伴うときは、乾燥以外の原因が隠れていることもあるので、ケアを続ける前に医療機関で相談すると安心です。
市販のボディクリームを使ってもいいですか?
その部位に使えるとされたアイテムを選び、肌に合わないと感じたら使用を中止してください。
不安があれば、医療機関や薬剤師に相談するのも一つの方法です。
まとめ
最後に、この記事のポイントを整理します。
・かゆみ・におい・おりものの変化・出血・痛みなどの症状があるときは、ケアで様子を見ず、まず原因を確かめることが大切です
・迷ったときや不安があるときは、婦人科・泌尿器科・皮膚科などへ。
相談することは、自分の体を守る前向きな一歩です
自分の体をいたわる時間として、できることから気負わず始めてみてくださいね。
デリケートゾーンのケアについてもっと知りたい方は、FemLife(フェムライフ)のトップページものぞいてみてください。
※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
参考
・大西安季・柴田愛「腹圧性尿失禁を有する成人女性に対する骨盤底筋へのセルフマッサージ方法の開発」日本健康教育学会誌 32巻2号





























































