「フェムケア サプリ」と検索したあなたは、なんとなく続く体のゆらぎや不調を、何かで整えたいと思っているのかもしれません。
ドラッグストアやネットには女性向けのサプリがたくさん並んでいて、何を基準に選べばいいのか、そもそも自分に必要なのか、迷ってしまいますよね。
人に聞きにくいことだからこそ、ひとりで抱えこまなくて大丈夫です。
この記事では、30代・40代の方に向けて、サプリメントの法律上の位置づけから、パッケージ表示の見方、選ぶときの5つのポイント、サプリでは変えられないことと受診の目安までを、公的機関の情報をもとに整理します。
買う前に知っておきたいことを、順番に見ていきましょう。
「フェムケア サプリ」に、決まった定義はありません。
女性の体のゆらぎや悩みに向けて売られているサプリメントを、まとめてそう呼んでいるのが実情です。
厚生労働省と国立健康・栄養研究所がまとめたパンフレットでは、健康食品は病気の治療には使えないと明記されています。
つまりフェムケアサプリは、不調を治すためのものではなく、食事・運動・休養を整えたうえで補助的に使うもの、という位置づけなんですよね。
選ぶときに大切なのは、パッケージの表示を確認すること、使う目的をはっきりさせること、そして体調の変化を見逃さないことの3つです。
ただし、今ある不調がつらいときや、長く続いているときは、サプリで様子を見るより先に医療機関へ相談してください。
サプリを選ぶ前に、「サプリとは何か」を公的機関の情報で押さえておきましょう。
ここを知っているだけで、広告の読み方が変わります。
厚生労働省によると、いわゆる「健康食品」には法律上の定義がなく、医薬品以外で口から摂取され、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されている食品全般を指します。
錠剤やカプセルの形をしていると薬のように感じますが、健康食品と薬はまったく別のものです。
厚生労働省のパンフレットでは、健康食品を薬と同じように使っていると、病気の治癒が遅れたり、症状が悪化したりすることがあると注意されています。
また、薬のような効果をうたう表示をしている製品は法律に違反しており、なかには薬の成分を故意に添加した違法な製品もあります。
とくに海外からの輸入品や、インターネットを介した個人輸入には注意が必要です。
消費者庁によると、国の制度にもとづいて食品の機能を表示できる保健機能食品には、特定保健用食品・機能性表示食品・栄養機能食品の3種類があります。
それ以外の通常の食品は、食品の「機能」を表示できません。
消費者庁の解説では、この3つは容器包装に必ず「特定保健用食品」「機能性表示食品」「栄養機能食品(栄養成分名)」と表示されているので、まずここを見るよう案内されています。
3つの違いを、消費者庁の説明にそって整理すると次のとおりです。
・特定保健用食品(トクホ):国が製品ごとに個別に許可したもの
・機能性表示食品:国への届出制で、事業者の責任において機能を表示しているもの
・栄養機能食品:ビタミンやミネラルなどの栄養成分について、国が定めた定型文で機能を表示しているもの
ただし消費者庁は、保健機能食品は医薬品とは異なり、病気の治療を目的に摂取するものではなく、病気にならないためのものでもないと説明しています。
「国の制度に沿った食品だから、何にでも効く」という意味ではない点は、覚えておきたいところです。
女性向けのサプリでよく見かける成分のひとつが、大豆イソフラボンです。
厚生労働省のQ&Aによると、大豆イソフラボンは女性ホルモン(エストロゲン)と分子構造が似ていることから、植物性エストロゲンとも呼ばれています。
糖がはずれた形の大豆イソフラボンアグリコンは、エストロゲンに似た作用を生じることが知られています。
一方で同じQ&Aは、豆腐や納豆などの伝統的な大豆食品を食べることによる健康への有害な影響は提起されておらず、心配する必要はないとしています。
注意したいのは、サプリのように濃縮して「上乗せ」するケースです。
厚生労働省は、錠剤・カプセル剤・粉末剤などの形で大豆イソフラボンを濃縮・強化した食品について、摂取目安量や注意事項の情報提供を事業者に求める指針を定めています。
また、子どもや妊婦が、日常の大豆食品に加えて特定保健用食品などで大豆イソフラボンを上乗せして摂取することは、推奨されていません。
女性の健康推進室「ヘルスケアラボ」によると、日本人女性の閉経の平均年齢は50.5歳で、閉経を挟んだ前後10年間を更年期と呼びます。
厚生労働省の研究班が作成した情報サイト「ヘルスケアラボ」では、症状の程度には個人差があり、全員が深刻な更年期障害を起こすわけではないと説明されています。
同時に、更年期障害だと思っていたら、実はほかの病気を見逃していたということもありえるとして、糖尿病や甲状腺機能低下症など、50歳近辺で頻度が多くなる病気を除外することが重要だとも書かれています。
つまり「更年期のゆらぎだから、サプリで整えよう」と自分で決めてしまうのは、少し急ぎすぎなんですよね。
不調が続くときは、まず原因を確かめることが先です。
ここからは、実際に選ぶときの手順と、やってはいけない使い方を見ていきます。
① 本当に必要かを考える
厚生労働省のパンフレットには、バランスよく通常の食事を摂っていれば、栄養がそれほど不足することはないと書かれています。
「何のために使うのか」をひと言で言えないなら、いったん立ち止まってみてください。
② パッケージの区分表示を見る
「特定保健用食品」「機能性表示食品」「栄養機能食品」のどれに当たるか、それともどれでもない「いわゆる健康食品」なのかを確認します。
区分は、効果の大きさではなく「どんな根拠や手続きで機能を表示しているか」の違いです。
③ 成分名・含有量・問い合わせ先を確認する
厚生労働省のパンフレットでは、健康食品を選ぶときに「成分名」「含有量」「問い合わせ先」の3つを見るよう勧めています。
「○○抽出物」「△△エキス」としか書かれていない場合は何がどれだけ入っているのか分からないことがあり、量の表示がない製品は有効性も安全性も分からない可能性があるとされています。
④ 摂取目安量と注意事項を読む
消費者庁は、1日当たりの摂取目安量と「摂取をする上での注意事項」を確認するよう案内しています。
摂取目安量より多く摂っても、より高い効果が得られるものではありません。
⑤ 使い始めたら記録をつける
厚生労働省のパンフレットでは、どんなものを、どれくらいの期間、どれだけの量摂取したかをメモしておくよう勧めています。
メモが負担なら、ラベルや容器を捨てずに取っておくのも一つの方法です。
・薬の代わりにする:病気がある方や薬を飲んでいる方は、健康食品を自己判断で使わず、使うときは必ず医師や薬剤師に伝えることが求められています
・薬と一緒に自己判断で飲む:健康食品の成分によっては薬の効果が弱まったり、副作用が強まったりすることがあり、そうした事例が多数報告されています
・いくつもの製品を同時に摂る:体調が悪くなったとき、どの成分が原因かを突き止めるのが難しくなります
・たくさん摂ればよいと考える:食品でも過剰に摂れば有害作用が生じることがあり、錠剤・カプセル状の製品はとくに過剰摂取しやすいとされています
・妊娠中・授乳中に積極的に摂る:厚生労働省のパンフレットでは、妊婦・授乳婦が積極的に摂取することはおすすめできないとされています。
気になる場合は主治医に相談してください
・体験談や「天然だから安心」を鵜呑みにする:体験談だけでは有効性の証明にはならず、天然・自然由来の成分でもアレルギーの原因になることがあります
・体調が悪くなっても続ける:体調に異常を感じたら、すぐに使用を中止して医療機関を受診することが求められています
フェムケアには、デリケートゾーンの洗い方や保湿、下着の選び方といった、外側からの毎日のケアも含まれます。
サプリを足す前に、毎日の過ごし方を見直してみる。
そんな順番も、ひとつの選択肢です。
フェムケアの全体像を知りたい方は、フェムケアの基本的なやり方と注意点をまとめた記事も参考にしてみてくださいね。
ここは、正直にお伝えしたいところです。
まず、サプリは病気を治すことはできません。
厚生労働省のパンフレットでは、健康食品で病気が治ったことを明確に示した研究結果は現時点ではない、と書かれています。
更年期障害の症状がつらい場合、その対応は医療の領域です。
これはサプリではできないことです。
また「年をとると○○が減るから補うべき」という考え方について、厚生労働省のパンフレットは、根拠があいまいで、どれだけ補うのが妥当かは不明なことがほとんどだと指摘しています。
「有効成分が入っているから効く」とも限りません。
特定の成分に有効性があっても、製品になる段階で原材料の品質やほかの成分の影響を受けるため、「成分の情報」と「製品の情報」は同じではないとされています。
期待の線引きをしておくと、選び方も使い方も落ち着いて考えられます。
次のようなときは、サプリで様子を見るのではなく、医療機関に相談してください。
・サプリを使い始めてから、体調に異常を感じたとき:厚生労働省のパンフレットでは、すぐに使用を中止して医療機関を受診するよう求めています
・ほてりや発汗、気分の落ち込み、眠れないなどの症状が重く、日常生活に支障が出ているとき:女性の健康推進室「ヘルスケアラボ」では、更年期の症状には個人差があり、日常生活に支障が出る場合もあるため、医療機関に通うことも大切だと説明されています
・持病がある、治療中、薬を飲んでいる状態でサプリを使いたいとき:厚生労働省は、病気などで身体に不安のある方は、摂取してよいかを事前に医療機関に相談するよう案内しています
・妊娠中・授乳中・産後まもない時期に不調があるとき:次の健診を待たずに、かかりつけの医療機関へ連絡してください
ここに当てはまらなくても、気になる症状や不安があれば、相談してかまいません。
相談してもいいことなんです。
なりません。
サプリメントは食品であり、厚生労働省のパンフレットでは、健康食品は病気の治療には使えないと明記されています。
薬と同じように使っていると、病気の治癒が遅れたり症状が悪化したりすることがあるとも書かれています。
今ある症状がつらいなら、サプリではなく医療機関で相談してくださいね。
自己判断はおすすめできません。
厚生労働省のパンフレットでは、妊婦・授乳婦については安全性をヒトで確認することが難しく、母体だけでなく胎児や乳児にも思わぬ影響が出る可能性があるため、積極的に摂取することはおすすめできないとされています。
大豆イソフラボンを特定保健用食品などで上乗せして摂ることも、妊婦には推奨されていません。
使いたい場合は、主治医に相談してください。
厚生労働省のパンフレットは、「天然・自然」が安全の理由にはならないと注意しています。
天然由来の成分でもアレルギーの原因となることがあり、産地や収穫時期、天候によって品質が一定しない傾向があるとも説明されています。
宣伝文句のイメージではなく、成分名や含有量といった具体的な情報で判断することが大切です。
厚生労働省のパンフレットでは、良い実感がなく出費ばかりが膨らむときは、思い切ってやめてみることも一つの方法だとされています。
得られるかもしれない恩恵と、生じるかもしれない損害の両方を考えてみましょう。
記録をつけておくと、自分で判断しやすくなります。
いいえ。
消費者庁によると、機能性表示食品は事業者の責任において科学的根拠にもとづく機能を表示する制度で、国への届出制です。
国が効果を認めているかのような広告が問題になった事例もあり、消費者庁は、公表されている届出内容を超えた広告を鵜呑みにしないよう呼びかけています。
・フェムケアサプリに決まった定義はなく、サプリメントは薬ではなく食品です。
病気の治療には使えません
・選ぶときは、必要性・区分表示・成分と含有量・摂取目安量・記録の5つを確認しましょう
・更年期の不調は原因がひとつではありません。
つらい症状や続く不調は、サプリで様子を見る前に医療機関へ
不安なときほど、ひとりで判断しなくて大丈夫。
体の変化に寄り添う情報は、FemLife(フェムライフ)のトップページでも紹介しています。
※この記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療に代わるものではありません。
気になる症状がある場合は、医療機関にご相談ください。
参考
・厚生労働省・国立健康・栄養研究所「健康食品の正しい利用法」
・消費者庁(保健機能食品の制度と、健康食品を利用するときのポイントについての解説)